イチョウ葉エキスというのは、葉から有効成分を抽出したサプリメントですが、これまでに多くの臨床試験が報告されており、認知症や閉塞性動脈硬化症に伴う症状を改善する効果が認められています。

ちなみに、ドイツを中心とした欧米での臨床試験だけでなく、日本でも研究報告は少なくありません。

なお、イチョウ葉エキスは、日本や米国ではサプリメントとして用いられていますが、ドイツやオーストリアでは医薬品として扱われています。

イチョウ葉エキスの有効成分は、実の銀杏でなくて葉に由来しており、特にフラボノイド類とテルペン類が重要となります。

具体的には、テルペン類の1つである「ギンコライドＢ」は、ＰＡＦ（血小板活性化因子）を阻害することによって抗凝固作用（血栓をできにくくする作用）を発揮し、また、フラボノイド類は、虚血による酸化的障害を抑制し、過酸化脂質の生成を抑制します。

認知症には、アルツハイマー型認知症と、脳血管障害による認知症がありますが、イチョウ葉エキスは、この両方のタイプの認知症に効果が認められています。

ドイツの臨床試験では、216人の認知症患者に対して240�rのイチョウ葉エキスが24週間にわたって投与された結果、アルツハイマー型認知症と脳血管性認知症の両方が改善したそうです。

なお、この際、特に問題となる副作用は認められていません。

1997年に「米国医師会ジャーナル」に掲載された研究によれば、309人に対してイチョウ葉エキスを52週間投与した結果、認知症の改善が認められたということです。

なお、イチョウ葉エキスが認知症を改善するというデータは、認知症状の検査であるＡＤＡＳ-Ｃｏｇ、ＧＥＲＲＩ、ＣＧＩＣにより確認されています。

□ウコン